『何で割れるの!?』スフレチーズケーキを割らないために出来ることまとめ。

『何で割れるの!?』スフレチーズケーキを割らないために出来ることまとめ。 お菓子作りのなぜ?

こんにちは、きらのすけ(@kiranosuke_3_)です。


スフレチーズケーキってあの「プシュッ!」とした独特の食感がたまらなく美味しいですよね。

濃厚なチーズの味わいなんだけど「しゅわっ!」とした軽さでいくらでも食べられてしまうのがスフレチーズケーキの最大の特徴だと思います。


そんな軽いスフレ食感を作るために生地にはメレンゲが多く入っているんですが、その為になかなかに焼き加減が難しいところ…。

同じように生地を作っても表面がぱっくりと割れてしまったりと、悩まされているかたも多いはずです。

僕も何度も作っていますが、何度も成功と失敗を経験しているのでその辛さが痛いほどにわかります(^_^;)


ここではその経験をもとに、「スフレチーズケーキが割れる原因と対策」についてまとめたいと思います。

【この記事で解決できるお悩み】

・スフレチーズケーキの表面が割れてしまう…。
・スフレチーズケーキの表面を割らずに、お店みたいに綺麗に仕上げたい!
・毎回表面が割れてしまうので、逆に割れる原因を知って改善したい!



この記事を書いている僕はパティシエとして15年以上お菓子作りにたずさわり、数々のお菓子を作ってきました。また100冊以上のレシピ本を読んできたのでお役に立てると思います(^_^)


読み終わって、

・表面が割れずにきれいなスフレチーズケーキが焼けた!
・美しくまるでお店のような仕上がりに。
・スフレチーズケーキが割れる原因がわかったので、全て対策できた!

と、きれいに割れないスフレチーズケーキが焼けて自身たっぷりに家族や友人に披露してもらえると僕も嬉しいです(^_^)


スフレチーズケーキは美味しいですが焼きが少し難しいお菓子。

ですがここでのポイントを全て押さえることができれば、成功の確率もグッと上がると思うのでぜひ参考にしてみてください(^_^)

・スフレチーズケーキが割れるのはなぜ?【そもそもの疑問】


スフレチーズケーキはメレンゲが入った生地なので生地作りには少し手間がかかります。

ですがやっぱり1番難しいのは「焼き」ではないでしょうか?

焼き上がる途中に割れに気付いてしまい、『何で割れるの~!?』とテンション下がってしまったことがある方も多いのではと思います


きらのすけ
きらのすけ

僕も何度も同じ経験をしたことがあるよ。
三ツ矢サイダーばりにガチ割れするんだよ…。



そうならないためにも、まずは今1度「スフレチーズケーキが割れる原因」について細かく整理整頓してみたいと思います(^_^)

スフレチーズケーキが割れる原因は次のことが考えられます。

【スフレチーズケーキが割れる原因】

①メレンゲをしっかり泡立て過ぎると割れる。
②生地を作る時に必要以上にグルテンを出しすぎると割れる。
③生地を流す量が多いと割れる。
④深い型(狭い型)で焼いてしまっていると割れる。
⑤湯煎をしていないと割れる。
⑥ちゃんと湯煎焼きができていないと割れる。
⑦オーブンの温度が高すぎると割れる。
⑧オーブンの下火が強いと割れる。
⑨滑りの悪いオーブンシートだと割れる。



きらのすけ
きらのすけ

結構あるな(^_^;)



僕は今では成功の確率もかなり上がりましたが、何度も失敗したことがある僕が言うのでこの原因や理由は少なからず割れることに影響していると思います。

なら逆に、全てを解決すればスフレチーズケーキは割れないということです(^_^)

・【原因と対策】スフレチーズケーキが割れないためにやるべきことまとめ。


スフレチーズケーキが割れる原因がわかったことで、その具体的な理由と対策をまとめたいと思います。


あなたが以前作ったスフレチーズケーキを思い出して、比較しながら読んでみると割れないために出来ることが見えてくるかもしれません。

・スフレチーズケーキが割れる原因①:メレンゲをしっかり泡立て過ぎると割れる。


スフレチーズケーキを作るときのメレンゲの固さは、「角がたつけど先がお辞儀するくらいの柔らかさ」と言い表されることが多いです

間違えてメレンゲクッキーのように「ピン!」と固くしっかりと角が立つほど泡立ててしまったメレンゲでは、膨らむ力が強すぎるのでかなり早い段階で割れてしまいます。

絶対にメレンゲ菓子ほど、「ボウルを逆さまにしても落ちてこないしっかり角が立つ状態」まで泡立てないようにしましょう。

きらのすけ
きらのすけ

メレンゲの使い分けが大事ってことだね!



泡立て過ぎたメレンゲはチーズの方の生地との馴染みも悪いし、必要以上に混ぜないといけなくなって泡がつぶれてしまったりと負のループにハマってしまうので泡立てすぎにはお気をつけください(^_^;)

・スフレチーズケーキが割れる原因②:生地を作る時に必要以上にグルテンを出しすぎると割れる。


クリームチーズに卵や粉類を順番に加え混ぜていくタイプの生地(途中では加熱しない生地)の場合だと、混ぜてる段階で薄力粉のグルテンが必ず出ます。

そこで必要以上にグルテンを出してしまうと、割れてしまうこともあるんです


ある程度のグルテンは、チーズケーキの骨格を作るために必要ではあります。(ふわふわなスフレチーズケーキを支える土台となるため。)

粉が少なくてグルテンが無いと、ふわふわのスフレチーズケーキの形が維持できなかったり、しぼみが激しくなったりしてしまうからです。


でも必要以上に混ぜてグルテンを出してしまった生地は、粘りが強く火を加えると硬くなってしまうので表面が割れやすくなってしまいます。

もし粉類が薄力粉のみのレシピで作って割れるなら、薄力粉と一緒にコーンスターチが入っているレシピで作ってみると割れずに作ることができるかもしれません。


きらのすけ
きらのすけ

ちょっとそのレシピ見直してみてもいいかも。



コーンスターチは「でんぷん質」なので、水分と混ぜ合わせてもグルテンが出ることはありません

お菓子作りで、「薄力粉をいくらかコーンスターチに置き換えることで軽い仕上がりになりますよ!」というのはこんな理由があったからなんですね(^_^)


どうしても割れてしまうようなら、気分を変えて1度そのレシピを変えてみるのもひとつの割れない方法だと思います。

・スフレチーズケーキが割れる原因③:生地を流す量が多いと割れる。


スフレチーズケーキはの焼き方は、基本的には初めに高温で焼いて、そのあとで低温に切り替えてじっくり蒸し焼きにするお菓子です。

型に流す生地の量が多いということは、必然的に厚みができてしまいます。

厚みのある焼き上がりは魅力ありますが、その反面デメリットもあるんです。


1つめは、厚みがあることで奥深くの膨張するメレンゲの量も増えるので、上に盛り上がろうとする力も強くなり割れやすくなってしまうということ。

スフレチーズケーキの表面が焼き固まってきているのに底からメレンゲの力で膨れ上がってくると尚更割れやすいです。


きらのすけ
きらのすけ

型に生地を流しすぎて深くなると、メレンゲが膨れる力もより縦に大きくなるから表面が割れやすくなってしまうよ。



2つめは、厚みのあるスフレチーズケーキを中心までしっかりと火を通そうと思うと火を通すことがなかなか難しいということ。

温度を上げると割れてしまうし、割れるからといって温度を低くすると生焼けになってしまいます。

きらのすけ
きらのすけ

火も通らなくて割れるとか最悪…。



型に生地を流す量が多いと色々難易度が上がってしまうので、レシピに合った型を使って決まった分量を焼くことをオススメします(^_^)

・スフレチーズケーキが割れる原因④:深い型もしくは直径の狭い型で焼いてしまっていると割れる。


スフレチーズケーキを焼く型の代表と言えば底がとれないタイプのこのようなデコ型だと思います。



湯煎焼きをする必要があるので、個人的には底が取れるタイプはあまりおすすめできません(^_^;)

きらのすけ
きらのすけ

僕自身がアルミホイルでガチガチに防御しても底からお湯が入って失敗したことがあるから……おすすめはできない。



しかしレシピに載っているものと全く同じ型があるとも限らないですし、似たような型で焼くのは全然ありだと思います(^_^)


ですが深い型で焼くのは、1つ前の「生地を流す量が多いと割れる理由」と一緒で、厚みがあるとメレンゲの浮き上がる力が強すぎて割れる原因になってしまうのでやめたほうが無難です。

ここで深い型と言うのは、特に「横幅が狭くて深い型」みたいな型のことです。


デコ型のような幅が広くて生地の厚みが適度な型だと、「全体がじんわりと浮き上がってくるようなイメージ」ですが、横幅が狭く深い型だと「塔が建つように上に浮き上がってくるイメージ」の膨れかたをします。

メレンゲの膨張する力が横にいけず、上にばかり上がってしまうのでとても割れやすくなってしまうことが想像できるのではないでしょうか。

きらのすけ
きらのすけ

もはやメレンゲの噴火やん…。



さらに深めの型に生地を流して焼くと、中心までしっかり火を通すことも難しくなってしまいます

決まっている型で焼くことにはやっぱり理由がありますね(^_^;)


割れないためには安定のデコ型(デコレーションするケーキに使う丸い型)です。基本のデコカンにレシピに従った正規の量を流し込み焼きましょう。

型に流す生地の量やレシピに載っている型のサイズはきちんと守る方が賢明です。

・スフレチーズケーキが割れる原因⑤:湯煎をしていないと割れる。


あくまで僕の経験上にはなってしまいますが、湯煎焼きするしないが1番表面の割れに関わると思っています。

同じレシピで同じ作り方をしても、湯煎焼きをしていないと間違いなく爆割れします(^_^;)


スフレチーズケーキというお菓子はオーブンで焼いてはいるんですが、実はそれよりも「湯煎のお湯」の方が重要なんです。

なぜかというと、湯煎しているお湯が蒸気となって、蒸し焼き状態でじっくりと焼くことができるから


湯煎されているお湯はどう頑張っても100℃までしか温度が上がりません。

きらのすけ
きらのすけ

水の沸点は100℃だからね。



そのお湯のおかけで、160℃などのオーブンに入れていても底の部分は優しく火が入ってくれるというものなんです。


さらにお湯が蒸発して水蒸気となりオーブン内に充満することで、それがクッションとなりスフレチーズケーキ全体に優しく熱を伝えてくれ割れることを防いでくれます。


特にスフレチーズケーキ生地はしゅわっとした食感に仕上げるためにメレンゲの量が多い生地です。

本当に「湯煎焼きをする・しない」では表面の割れに対して雲泥の差があると思うので、しっかりお湯を鉄板に注ぎ、蒸気でしっかりと蒸し焼きにしてあげましょう。

・スフレチーズケーキが割れる原因⑥:ちゃんと湯煎焼きができていないと割れる。


ちゃんと湯煎焼きをできていないとスフレチーズケーキの表面は割れてしまいます。

なので、「いかに湯煎焼きを上手にできるか?」や「蒸し焼き状態を作ってあげられるか」がポイントになってきます

まずはお湯の温度です。

水では水蒸気になるまでに時間がかかってしまうので、湯煎の名の通りお湯をはりましょう。

きらのすけ
きらのすけ

お湯は沸かしたてじゃなくてもいいけど湯気がたってる熱湯が目安だよ!



またお湯の高さは2㎝がベターです。

多すぎても火が通りにくなってダメだし、少なすぎても蒸気が少なくなり割れやすくなってしまいます。


オーブンの鉄板のサイズによってお湯の量は変わってきてしまいますが、温度や高さなどの守れる部分はきちんと守りましょう(^_^)

・スフレチーズケーキが割れる原因⑦:オーブンの温度が高すぎると割れる。


めちゃくちゃ当たり前のことですが、オーブンの設定温度が高すぎると割れてしまいます。

メレンゲが多いスフレチーズケーキではなおさらです。


スフレチーズケーキの焼き方は少し特殊で、はじめにさっと高温で焼いて(一般的には180℃で20分)から温度を下げて低めの温度でしっかりと火を通していく(一般的には140℃で40分程)焼き方。

特に先の高温で焼く工程で、余熱温度や焼く温度の設定が高すぎると表面が割れてしまうことも多いです。

この場合、割れるよりも先に焼き色がつくのが早いと思うのでそこで気付くことが多いと思います。

スフレチーズケーキは一時間くらいオーブンで焼くお菓子。はじめの10分位で既に丁度良いくらいの焼き加減だと、残りの50分で絶対に焼き色オーバーしてしまいます(^_^;)


これは余熱したオーブンに生地を入れた型とお湯を張った鉄板をオーブンに入れるスピードも関係してきますよね。

湯煎した鉄板をオーブンまで移動させるのは大変ですし、それを見越して余熱温度を高めに設定している場合もあると思います。

お使いのオーブンのメーカーや大きさなどの違いも関わってくると思うので、そんな時はオーブンの余熱を10℃下げてみたりすると良いかもしれませんね

・スフレチーズケーキが割れる原因⑧:オーブンの下火が強いと割れる。


オーブンの下火が強すぎるとメレンゲの膨張力が強くなり割れてしまいます。

「家庭用のオーブンなのか?」「業務用のオーブンなのか?」はたまた「メーカーは◯◯のもの。」など、こればかりはオーブンのクセなどもあるので「こうすれば絶対に大丈夫!」と断言できないものなんです


もし何度焼いてもオーブンの下火が強く感じる場合には、

・鉄を二枚重ねにして火の通りを緩やかにする。
・鉄板と型の間に布巾などを1枚はさんで、温度が緩やかになるためのクッションにしてあげる。

などをしてあげると、下火の調整ができるので試してみる価値はあると思います(^_^)

・スフレチーズケーキが割れる原因⑨:滑りの悪いオーブンシートだと割れる。


滑りの悪いオーブンシートだと割れる説。

出来上がったスフレチーズケーキの生地を型に流す前に、準備としてオーブンシートを底と側面にはりつけます。

このオーブンシートが、グラシン紙などの普通の紙の場合スフレチーズケーキの表面が割れやすい可能性があります。


その理由とは、だんだん焼けていく生地が紙にひっついて引っ張られてしまうからです。

流したスフレチーズケーキの生地は型の周りから中央(中心)にかけて徐々に焼けていきます。

周りは焼き固まっていくなかで、中央(中心)部分は最後の方まで膨らみ続け盛り上がっていきます。

そうなると割れてしまうことも想像ができるのではないでしょうか。


スフレチーズケーキの型の下準備には次の2通りがあります。

・バターを薄く塗っておく。(紙は敷かない)
・紙を敷きこむ。(バターは塗らない)



型に直接バターを塗っておくことで、スフレチーズケーキの生地が滑ってくれるので型にくっつかなくなります(^_^)

くっつかなくなるということは、焼けた生地も引っ掛からず全体がストレスなく上に向かって浮き上がってくれるということです。

引っ掛かりがない分、周りと中心部分が引っ張られることもないので割れる確率も低くなります


バターを塗らなくても、「つるつるしたオーブンシート」や「繰り返し使えるオーブンシート」だと生地が浮き上がるときに引っ掛からず引っ張られにくいため割れにくいです。

焼き上がり中のスフレチーズケーキが側面に引っかからない様に、滑りの良くなる下準備をしてあげましょう(^_^)

・まとめ

今回は、
『何で割れるの!?』スフレチーズケーキを割らないために出来ることまとめ。

についてまとめました。

【スフレチーズケーキが割れる原因】

①メレンゲをしっかり泡立て過ぎると割れる。
②生地を作る時に必要以上にグルテンを出しすぎると割れる。
③生地を流す量が多いと割れる。
④深い型(狭い型)で焼いてしまっていると割れる。
⑤湯煎をしていないと割れる。
⑥ちゃんと湯煎焼きができていないと割れる。
⑦オーブンの温度が高すぎると割れる。
⑧オーブンの下火が強いと割れる。
⑨滑りの悪いオーブンシートだと割れる。

【スフレチーズケーキが割れないための対策】

①メレンゲの泡立てはお辞儀をする柔らかさに。
②生地のグルテンを出しすぎない。(またはコーンスターチ入りのレシピにしてみる)
③生地を流す量はレシピに沿って。
④レシピ通りのデコ型にレシピ通りの生地を流す。
⑤しっかり湯煎はすること。
⑥熱湯を下から2㎝まで注いで湯煎焼きする。
⑦オーブンの温度が高いと思ったら10℃下げてみる。
⑧鉄板を2枚重ねにしてみる。
⑨肩にしっかりバターを塗る、もしくはつるつるした滑りやすいオーブンシートにする。

長くなってしまいましたが、スフレチーズケーキとはそれほどに奥が深いものです。

そしてそれだけの美味しさもあるし、上手にできたときの達成感は大きいもの。

表面が割れることなくきれいに焼きあがれば、自信にも繋がるし、何より人に渡したくなります。


相手の喜ぶ顔を想像しながら真摯にスフレチーズケーキに向き合えるなんて、素敵なことだし価値のあることだと思いますね(^_^)

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