
自家製オレンジピール作ってみたけど苦くて食べられない…。
オレンジを食べて残った皮を捨てるのがなんかもったいないなと思って活用方法を調べてみたら、オレンジピールという皮を使ったお菓子を発見。
簡単そうなので作ってみたものの、苦すぎて食べられない…。
自家製オレンジピールを作るときはしっかりと苦味を取り除かないと甘くて美味しい仕上がりにはなりません。
僕も初めて家で作ったときは、もう苦すぎて苦すぎて食べられず結局ゴミ箱行きという大失敗した経験があります(^_^;)
ここでは、
・自家製オレンジピールが苦いのはなぜ?
・オレンジピールの苦味を取る方法は?
・オレンジピールの活用法はない?
という悩みについてお話ししていきます(^_^)
この記事を書いている僕は、現役パティシエとして10年以上お菓子作りにたずさわり、数々のお菓子を作ってきました。
ケーキやデザートで使うオレンジピールなどの素材も全て手作りすることが出来るので、お役にたてると思います。
読み終えたあとには、あなたも苦味のない甘く爽やかなオレンジピールをつくることが出来るようになりますよ!
その自家製オレンジピールで色んなお菓子をアレンジして楽しんでください(^_^)
・自家製オレンジピールが苦いのはなぜ?
実は僕にも、「自家製オレンジピールを作ったけど苦すぎて食べられなかった」苦い経験があります。
舌がピリピリするしゴーヤよりも苦くてその時は衝撃を受けました(^_^;)
この記事を読んでいるあなたには、こんな思いをしてほしくありません。
自家製オレンジピールが苦い理由は、大きく1つです。
・苦味抜きが十分に出来ていない!
この苦味を抜く行程はわかりづらいし、目に見えるものではありません。
なので見極めが難しいところです。
まずはこの「苦いのは何なのか?」について知っていますか?
この苦味成分は皮に含まれている「リモネン」というもの。
色々な柑橘フルーツがありますが、オレンジに限らず、全ての柑橘類に含まれています!
この「リモネン」という苦味成分をしっかりと取ってから砂糖で炊かないと、苦味が残り失敗してしまいます。
ところでなぜこんなに苦いのか?というと、それはこの成分はオレンジくんが外敵から自分の身を守るために生んだもの。
この成分がなければ、中に詰まっている甘酸っぱくてジューシーな果肉を昆虫や動物から守れなくなってしまいます!
オレンジの皮が苦くなかったら、もしかするとオレンジは僕たちの元に届かなかったかもしれませんね(^_^;)
・オレンジピールの苦味を取る方法は?
上でオレンジの皮が苦い原因が分かりました(^_^)
この苦味をしっかりと取る方法は大きく2つあるので紹介したいと思います。
①お湯で茹でこぼす!
これはオレンジピールを作る際には必ずしないといけない行程です。
これをやらないと、確実に苦いオレンジピールに仕上がってしまいます。
でも茹でるといっても幅が広くとてもわかりずらいです(^_^;)
ここを少し詳しく掘り下げてみてみましょう。
レシピによく載っている方法は、
「オレンジの皮を3回茹でこぼす」です。
そうすることで、オレンジの表面にについているワックスや、白いわたの部分の苦味が抜けていきます(^_^)
茹でこぼしのやり方を簡潔にまとめると、
1回目=沸騰したお湯にオレンジの皮を入れ2~3分茹でる。
2回目=1回目と同じ。
3回目=沸騰したお湯にオレンジの皮を入れ15分しっかり茹でる。
茹でこぼした後はそのつどザルでお湯を切っておきましょう。
この時には、オレンジの皮をきれいに洗ったり、水につけたりしなくても大丈夫です!
1、2回目は表面の汚れやワックスなどを落とす感じ。
3回目だけ時間が長いですが、ここにもちゃんとした理由がありました。
その理由は以下の2つです。
・繊維を壊して苦味が抜けやすい状態にする。
・皮を柔らかくする。
オレンジの皮の繊維を破壊するくらいに柔らかく茹でることで、苦味が抜けやすくもなり、さらに砂糖が浸透しやすくなります。
そしてこの工程で、より皮から苦味が抜けやすくなる裏ワザがあるのでぜひ覚えて帰ってください(^_^)
・パスタのように塩水で茹でる。
茹でる際のちょっとした裏ワザです。
パスタのように塩をしっかりと溶かしたお湯で茹でることで、お湯の沸点が上がり、よりオレンジの表面についているオイルを取り除いたり、硬い皮の繊維を壊す事ができます!
加える塩の目安は1%。
1リットルの水に対して10グラム(大さじ2/3杯)です。
「そんな濃い塩水で茹でて大丈夫?」
「しょっぱくならないか?」については全く問題ありません。
なぜなら茹でこぼしたあとに、しっかりと水にさらして苦味を抜いていくなかで、塩分も一緒に抜けていくからです!
・重曹を加えたお湯でゆでる。
塩の他にも、重曹を加えるという方法もあります。
野菜の灰汁抜きなどに使われる手法ですが、重曹から発生するガスの作用を利用する方法。
この方法での注意する点は、お湯がふきこぼれやすいというところ。
鍋に余裕を持たせていないと、すぐにふきこぼれてしまいます。ご注意ください!
②ひたすら水に浸ける!
茹でこぼしたあとの処理は「水に浸ける」こと。
茹でこぼしたあとは水に浸けておくことで、時間と共にオレンジの苦味は抜けていきます。
時間の目安は48時間。
しっかりと繊維を破壊するように茹でこぼし、水につけ、途中12時間毎に水を交換してあげましょう。
苦味が抜け出したリモネン飽和水をきれいな水に変えてあげることで、また苦味が抜けやすくなるのでこの作業は必須です!
自家製オレンジピールをつくるには下準備にとても時間がかかります。
砂糖を加えて煮ていくことよりも、皮から苦味を抜いていくことの方が美味しい自家製オレンジピールを作るためには大事なことです。
この作業はめんどくさがらず、しっかり行いましょう!
とわいえ実際に作業することといえば、茹でて水につけ、水を交換するだけ。
作業する時間は短いので手間は少ないと思います。
待ってる間のドキドキ感も、お菓子作りにはいいスパイスです(^-^)
・オレンジピールの活用法を3つ紹介。
本来捨てるはずだったオレンジの皮が、素敵な自家製オレンジピールになったら最高です(^-^)
糖度も高いので、常温に置いていてもすぐには腐らないしかなり日持ちします!
そのまま食べるのも美味しいですが、違うお菓子とかけ合わせてさらにリッチなスイーツに仕上げることも可能です!
①チョコレートをつけてオランジェット。
②刻んでパウンドケーキに入れ込む。
③ヨーグルトに混ぜてアクセントに。
④クッキーに練りこむ。
などなど、基本の生地に加えるだけでアレンジの幅がとても広がります!
あなただけのオリジナルレシピを作ってみるのもいいんじゃないでしょうか(^_^)
・まとめ
今回は、
自家製オレンジピールを作ったけど苦いのはなぜ?【準備が重要です】
についてまとめました。
オレンジの皮以外にも、グレープフルーツや柚子。ルビーグレープフルーツやレモンでも作れるので皮が余ったらぜひお試しください(^_^)
ではまた。
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