『メレンゲにレモン汁をいれるのはなぜ?』その理由とは。

『メレンゲにレモン汁をいれるのはなぜ?』その理由とは。 お菓子作りのなぜ?

こんにちは、きらのすけ(@kiranosuke_3_)です。


お菓子作りをしていると、卵白を泡立ててメレンゲを作ることが多いです。

砂糖を入れるタイミングや泡立ての加減が難しいメレンゲですが、「しっかりと綺麗なメレンゲを作ること」がお菓子の完成度を上げてくれます(^_^)


でも卵白の特性上、時間がたつとしぼんでしまったり離水してしまうことも少なくありません。

特にメレンゲの多いシフォンケーキやスフレパンケーキなどの生地では仕上がりに大きく関わってきます。

なのでそんな生地にはなおさらメレンゲの完成度をなんとか安定させたいと考えるものです。


ここでは以下のような悩みについて解説していきたいと思います。

この記事で解決できるお悩み

・メレンゲがすぐにしぼんでしまう…。
・メレンゲをもっと安定させたい!
・メレンゲにレモン汁を入れるのはなぜ?



この記事を書いている僕はパティシエとして10年以上お菓子作りにたずさわり、数々のお菓子を作ってきました。また100冊以上のレシピ本を読んできたのでお役に立てると思います(^_^)


読み終わって、

・メレンゲがしっかりしてしぼみにくくなった!
・メレンゲをより安定させることができた!
・メレンゲにレモン汁を入れる理由がわかった!

と、メレンゲを使ったお菓子がより安定して完成度高い仕上がりに解決してもらえると僕も嬉しいです(^_^)


一言にメレンゲと言っても、卵白の鮮度や温度、グラニュー糖の入れ方などによって仕上がりが変わってきます。

いかにメレンゲを安定させるかがお菓子作りの鍵なので、ぜひ次に解説するポイントを使ってより安定したメレンゲにしてみてください。

・メレンゲにレモン汁を入れる最大の理由。


メレンゲの立て具合は難しいですが、卵白と砂糖の他に「ほんの少し入れるだけでよりメレンゲが安定するもの」があるならぜひ使ってみたい技ではないでしょうか?

【メレンゲにレモン汁を入れるのはなぜ?】
結論=メレンゲの気泡が安定するから。


これについて先に答を言ってしまうと、メレンゲにレモン汁を入れると気泡が安定するからです(^-^)

それもほんの少し入れるだけなので、この方法を使わない理由がありません。

・メレンゲにレモン汁を加えるとどうなる?


メレンゲにレモン汁をいれるとメレンゲの性質が変化します。


どのように変わるのかと言うと、主な理由は「元々アルカリ性のメレンゲに酸性のレモン汁を入れることによって、メレンゲ中性へと変わる」ということです。


きらのすけ
きらのすけ

なるほど!アルカリ性のメレンゲを中性にしてあげることがポイントだったんだね!



酸性のレモン汁を加えて、アルカリ性の卵白を強制的に中性にしてしまいましょう(^_^)

次に「メレンゲにレモン汁を入れるとなぜ安定するのか?」について、もう少し詳しく解説したいと思います。

・「レモン汁を入れるとなぜメレンゲが安定するのか?」について。


卵白はもともとアルカリ性の食材です。

卵白を泡立てて作ったメレンゲもアルカリ性となりますが、メレンゲは中性である状態が1番安定します


アルカリ性であるメレンゲにレモン汁などの酸性の材料を加えることで、強制的に酸性方向へ導き、酸性やアルカリ性の濃度(水素イオン濃度指数/ph)をより安定しやすい中性に調整することができるんです。

【メレンゲにレモン汁を加えるイメージ】
酸性(レモン汁)<<<中性<<アルカリ性(卵白)



アルカリ性のメレンゲは不安定なので普通の速度で離水してしまいます。

なるべく気泡がつぶれにくく、なおかつ離水にくくする為にはレモン汁などの酸性の材料をメレンゲに加えることはとても効果的です(^_^)

きらのすけ
きらのすけ

レモン汁少し入れるだけなら簡単簡単!



【メレンゲにレモン汁を加えると安定する理由】

・酸性のレモン汁でアルカリ性のメレンゲを中性に近づける。
・中性の方がメレンゲは離水しにくく安定する。



・メレンゲに入れるレモン汁の適量は?。


メレンゲにレモン汁を入れるだけで安定感が増すなんて驚きですよね。

レモン汁を加える量についてですが、ものにはなんでも「適量」というものがあって、入れれば入れるだけ良いというわけでもありません

ましてやレモン汁は水分。なのでメレンゲに水分を入れすぎると、安定よりも逆に泡立ちが悪く離水も起きやすくなってしまいます

きらのすけ
きらのすけ

何事も適量!



レモン汁を加える適量の目安は次のようなものがあるので、良ければ参考にしてみてください(^_^)

【メレンゲに加えるレシピ汁の目安】
・卵2個分のメレンゲにレモン汁4~5滴(約2ml)


きらのすけ
きらのすけ

入れすぎると仕上がりが酸っぱくなってしまったり、レモンの味になっちゃうから、「あくまでメレンゲを補う程度の量」で十分だよ!



・泡立てたメレンゲにレモン汁を加えるタイミングは?


肝心なメレンゲをより安定させるためにレモン汁を加えるタイミングについてです。

やり方としては、泡立てたメレンゲの最後にレモン汁を加えてよく混ぜるだけ

メレンゲを泡立てた最後にレモン汁を少量加えることで、アルカリ性を酸性で中和し、中性にコントロールしてよりメレンゲが離水しにくいようにします


また、レモン汁などの酸性の材料をメレンゲに加えると「酸の効果で粘りが少なくなって泡立ちやすくなる」というものもあります。

レモン汁ははじめから入れることもできますが、ここで気を付けたいポイント。

粘りが少なくなることによって泡立ちやすくはなるんですが、かといって入れすぎると泡立ちやすくなり過ぎてしまい気泡の粗いメレンゲに仕上がってしまうこともあるので使い方には気を付けたいところです。

きらのすけ
きらのすけ

入れれば良いってもんじゃないみたい(^_^;)



例えば泡立て器を使って手動でメレンゲを作るなら、はじめから入れると気持ち楽になるかもです。

ですがハンドミキサーや卓上ミキサーを使う場合には、泡立ちすぎてしまう可能性もあるので慎重に様子を見ながら泡立てる必要があります。


泡立ちが良くなってしまう分、目の細かいメレンゲが作りにくくなってしまう可能性もあるので、作るお菓子によって選ぶのがいいかなと思います(^_^)

きらのすけ
きらのすけ

砂糖を入れるタイミングとの兼ね合いもあるけど、結構すぐに泡立つからその分よく観察しとかないと逆に泡立て過ぎて離水しちゃうかも。


メレンゲは泡立て過ぎるととても離水しやすくなってしまい、それでは本末転倒ですよね。


なので僕はレモン汁は最後。(あくまで個人的な意見になりますが。)

特にレモン汁は液体で混ざりやすいので、なおさら最後にいれるようにしています。


きらのすけ
きらのすけ

メレンゲのレモン汁は、僕は基本最後に入れることが多いかな。



またメレンゲを安定させる方法でよくある「乾燥卵白」ですが、これはまたレモン汁とはまた違う効果があります。

たかがメレンゲですが奥が深いです。

逆を言えば、お菓子作りにおいてそれだけ重要な役割をしていると言うこと。

「メレンゲを制するものはお菓子作りを制する」ですね(^_^)


余談ですが、最近ではスフレパンケーキなどにレモン汁を加えるレシピも多いのかなと感じます。

僕の経験上ではありますが、レモン汁を加えたメレンゲはキュッと引き締まっていて、状態も固く2倍程度の時間は安定し離水しない状態が続きます。

なので簡単にできて効果の高い方法で、とても理にかなってるなと思います。

きらのすけ
きらのすけ

メレンゲにレモン汁を入れる入れないで結構変わるからぜひ試してみるといいよ!



・メレンゲに加えるレモン汁の代用品【レモン汁と同じ効果のあるもの】


メレンゲを使ったお菓子のレシピや、メレンゲの安定剤の役割をするお菓子作り専門の特殊な材料などの裏側を解析してみると、「レモン果汁」や「酸味料」との表記がみられることも多いです。

レモン汁も酸味料もどちらも酸性なので、形は違えど同じ効果があります

【レモン汁と同じ効果のあるもの】
・クエン酸
・酒石酸
・クレームターター



一般的に酸味料と呼ばれるものは、乾燥した粉末状のものが多いです。

レモン汁と比べると、乾燥しているので腐る心配が無いところが1番のメリット。ですが一般家庭ではあまり馴染みはないものかもしれません。


クエン酸はラムネやキャンディーの原材料などに使われている素材です。

同じ量を使ってもレモン汁よりも酸っぱいので少しの使用量でいいことや、水分をあまり加えたくないお菓子の場合に便利だと思います。


とはいえ一般家庭においては、お菓子作りにおいて酸味をつけたい(酸っぱくしたい)場合にはレモン汁が1番身近だし、ほとんどの場合はレモン汁で十分良いと思います(^_^)


ポッカレモンとかでも全然効果あるので、メレンゲを安定させたいなと思うならすぐ入れてみてください。

・メレンゲにレモン汁を入れるよりも大事なこと。


レモン汁を加えてより安定させることも大切ですが、「まずは器具に油分がついていないか?」や「卵白に卵黄が混ざっていないか?」などの基本中の基本のことをきちんとすることが大事です。

レモンを入れることは補助に近いので、まずはそういう基本的な所ををきちんと出来るように心がけることが1番キレイにメレンゲが泡立つポイントだと思います。


きらのすけ
きらのすけ

何事も「基本を丁寧に」だね!


・まとめ


今回は、
『メレンゲにレモン汁をいれるのはなぜ?』その理由とは。

についてまとめました。

【メレンゲにレモン汁を入れるのはなぜ?】
結論=メレンゲの気泡が安定するから。


【メレンゲにレモン汁を加えると安定する理由】

・酸性のレモン汁でアルカリ性のメレンゲを中性に近づける。
・中性の方がメレンゲは離水しにくく安定する。


【メレンゲに加えるレシピ汁の目安】
・卵2個分のメレンゲにレモン汁4~5滴(約2ml)



メレンゲにレモン汁を加えると、泡立ちやすくなったり気泡がつぶれにくくできたりと良い効果があります。


ですがまずそもそも、「新鮮な卵白を使う」とか「ボウルや泡立て器に油分がついていないか?」など、超基本のことをしっかりすることも大切です。

なのでそこを守りつつ、レモン汁の効果も取り入れることができれば、絶対に上手にお菓子作りをすることができると思いますよ(^_^)

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