こんにちは、きらのすけ(@kiranosuke_3_)です。
先日僕はこんなツイートをしました。
お菓子作りにおいて、特にチョコレートやバターを使ったレシピでは必ずと言って良いほど乳化をさせなけば美味しいお菓子に仕上げることは出来ません!!
とはいえ乳化という言葉は聞いたことあるけど、
「あまり詳しく知らないなぁ。」と思うかたも多いのではないでしょうか?
僕もお菓子作りをしているものの、なんとなくしか理解しておらず、
何度もチョコレートやバターを分離させて本当に苦労した経験があります(^_^;)
ここでは、
・チョコレートの乳化と効果は?
・チョコレートを乳化させる方法とコツは?
・乳化が失敗したらリカバーできる?
という悩みについて解説していきます。
僕は現役パティシエとして10年以上お菓子作りにたずさわり、数々のレシピを作ってきました。
また100冊以上のレシピ本を読んで、
今では乳化について克服しているのでお役に立てると思います(^_^)
この記事を読み終えて、
・チョコレートを乳化させる意味がわかった。
・チョコレートの乳化方法とコツがわかった。
・乳化に失敗しても冷静に対処できた!
と思ってもらえたら僕も嬉しいです(^_^)
チョコレートの乳化はやり方さえ覚えてしまえば簡単なので、
このお菓子作りの基本をマスターして美味しい生チョコやチョコレートクリームで日々のおやつタイムを充実させちゃいましょう!
・「チョコレートの乳化」とはどういう意味?
ひとくちに乳化と言ってもいまちいピンとこないと思います。
普段お料理やお菓子作りをしている人でも乳化について詳しく説明できる人は少ないはず。
でもお菓子作りにとって乳化とはとても重要で避けては通れないのでここで詳しくなっちゃいましょう(^-^)
乳化とは、
普通に混ぜても混ざりあわない水分と油分を綺麗に均一に混じり合わせるテクニックです!
お菓子作りの場合だと、ガトーショコラや生チョコ、トリュフで使うガナッシュを作るときにチョコレートに卵や生クリームを加えていくことが多いと思いです。
そのときの行程でチョコレートやバター(油脂)と生クリーム(水分)が艶よくキレイに混ざりあった状態の事を指します!
逆に表面に油脂が浮き出してきたり生地がざらざらしてくることがありますが、これを乳化の反対で分離と言います。
これは本来水分と油分は比重が違うし混ざり合わせることが出来ないから、より比重の軽い油脂が浮いて分離してしまうんです!
この混ざることのない水分と油分を少しずつ混ぜ合わせたり、ハンドミキサーで撹拌することによって1つに繋ぎ合わせるテクニックが乳化。
きれいに乳化されたチョコレートは見た目もつやつやしているのできれいで美味しそうで、味わいにも影響してきます!
お菓子作りが上手になりたい人やチョコレートを使ったお菓子をよく作る人なら必須の技術です!
丁寧にしっかり乳化させることができれば、あなたの作るチョコレートのお菓子も確実に美味しくなりますよ(^-^)
・乳化することで得られる効果と仕上がりの違いを比較
お菓子作りではチョコレートやバターを使うことが多いので乳化させないといけない行程は多いです。
では乳化させることでどこがどう変わるのかを生チョコ(ガナッシュ)を例にざっくりまとめました。
①艶があって見た目がきれい。
②チョコレートの味をしっかり味わえる。
③腐りにくくなる。
この3つが乳化することで得られる効果です。
きちんと乳化しているガナッシュは、キメが細かく、しっかりと油脂が混ざりあっている為、①の見た目もつやつやして美しくなるという仕上がりになります。
混ぜる感触もさらっとしてなくて少し重さを感じてくるので、この変化を乳化しているひとつの目安として作ってみてください(^_^)
次に②についてですが、チョコレートが分離しているということは油脂が表面に浮き出ている状態。
口に入れたときにまず油脂が口のなかをコーティングしてしまうので、チョコレート本来の味を味わうことができない状態になってしまうんです(^_^;)
しっかりと乳化しているものを作ることができれば、しっかりとチョコレートの持っている美味しさを引き出すことができます!
最後に、チョコレートがしっかりと乳化していると水分が動ける状態ではないので、結果的に③の腐りにくくなるにつながっていきます。
逆に乳化が甘く、自由に動ける水分(自由水といいます)が多いと、しっかり乳化したものに比べてカビが生えやすくなってしまうので要注意です(^_^;)
・チョコレートを乳化させる方法とコツは?
チョコレートをなぜ乳化させたほうがいいのか?は良く分かりました(^-^)
次はチョコレートを乳化させる方法を、トリュフなどのガナッシュを例に見ていきましょう!
・泡立て器で少しずつ乳化させる方法
1つめは1番シンプルな方法。
生クリームを沸騰させたものを、チョコレートの入ったボウルに全量入れて少しチョコレートを温めた後、泡立て器を使ってボウルの中央部分から徐々に乳化させていく方法。
この方法はボウルや泡立て器以外の特殊な道具が必要ないことがメリット。
コツとしては、生クリームを加えたあとに一気に全体を混ぜ合わせるのではなく、中心部分のチョコレートと生クリームを少しずつすり混ぜるように乳化させていき、だんだん周りの生クリームも混ぜ合わせていくこと。
1度に全体をまぜると乳化が弱かったり分離してしまう可能性もあるのであくまで少しずつです。
・ハンドブレンダーで一気に乳化させる方法
続いて2つめは途中まで1つめと同じで、混ぜ合わせるときにハンドブレンダーで一気に乳化させる方法。
沸騰させた生クリームをチョコレートのボウルに入れて少し温めた後にしっかりと撹拌して細かく乳化させていきますが、機械なので泡立て器と比べると比較にならないほど細かく正確に、誰でも失敗なく乳化させられることが可能です!
ハンドブレンダーにかけるだけなのでコツというコツは無いですが、しいて言うなら生クリームを加えてから少し待つということ。
特にチョコレートが冷たい状態だとチョコレートが溶けてないのに攪拌することになるのでこれでは乳化できません。
また少量作る場合には、沸騰した生クリームと合わせても全体の温度がすぐに下がりやすいのでここも注意しておきたいところ。
あとはハンドブレンダーに任せておけば大丈夫です(^_^)
またハンドブレンダーがあることでポタージュスープや付属のアタッチメントで玉ねぎのみじん切りやハンバーグなども一瞬で出来るので一台あれば日々の料理の幅も広がるしかなり重宝します。
・1度分離させるサントス式乳化法
最後の乳化方法は、フランス人ショコラティエのサントス アントワーヌシェフが考案された方法。
このサントス式乳化方はなんとチョコレートを1度わざと分離させてしまうという意外な方法!
レシピ通りの分量の生クリームをチョコレートに少しずつ加えていくと必ず分離します。
この1度分離させることによって、それから乳化させるガナッシュがより強く乳化するとサントスシェフは言われています。
僕もこの方法で何度もガナッシュを作った経験があるんですが、
初めてこのサントス式乳化法に挑戦したときは、ほんと完全に分離してしまうので「本当に大丈夫かなぁ」と不安になったし「失敗したかも!?」と思いました。
だけどその分離した状態から生クリームを加え混ぜていくと、ものすごく強い力で乳化していき見るからにつやつやしていて手応えのあるガナッシュが出来て驚いたのと感動したことは今でも忘れられません。
これもボウルと泡立て器があれば家庭のキッチンですぐにでもできる方法なので、気になるかたは1度挑戦してみてください(^_^)
・チョコレートの乳化が失敗したらリカバーできる?
これまで3つの乳化方法を紹介してきましたが、それでも色々なことが重なって失敗してしまうこともあるかもしれません(^_^;)
もしそんなときでもなんとか復活させることができる方法を知っていれば少し気が楽ですよね!
もし乳化が失敗した!と思ったら、
・次の水分を加えるのを止める
・1度湯煎にかけて温め直してみる
・温め直したら再度よく混ぜる
この3つを試してみてください!
分離してしまったら焦らず落ち着いて、もう少しよく混ぜたり、チョコレートの入ったボウルを湯煎にかけて温め直してみたりと少し進むのを待って様子を見てみましょう。
分離したものに水分を加えても絶対に乳化しないし、よりひどくなる場合もあります。
特に水分をたくさん加えた後だと余計に直すことは難しいです(^_^;)
他にもレシピ外の薄力粉を少量加えるなどの方法もありますが、この方法はガトーショコラやパウンドケーキなどの薄力粉を使うレシピじゃないと使えません。
ガナッシュにはもともと薄力粉は入らないので、再度温め直してチョコレートを溶かし柔らかくして、油脂と水分が混ざりやすい状態にしてあげると分離したものもまた乳化しやすいです。
・まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました(^-^)
今回は、
【100%成功させるチョコレートの乳化方法!失敗しないためのコツは?】
についてまとめました。
チョコレートの乳化に限らず、油脂と水分の乳化はお菓子作りには避けて通れない道です!
とはいえ少しずつ加えてその都度良く混ぜているだけでもあるのでコツさえつかめば楽勝で、誰でも出来ます!
焦りは禁物ですよ(^_^)
ではまた。
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